ミライズウェルメディカルグループ×医療法人社団新正会
オールオン4のリスクと失敗——起きること・防ぐ方法・選ぶべきクリニックの基準
治療
公開:2026.01.30更新:2026.03.2210分

オールオン4のリスクと失敗——起きること・防ぐ方法・選ぶべきクリニックの基準

オールオン4 失敗 リスクAll-on-4 リスクインプラント 失敗クリニック選び
東海林弘子 院長

監修:東海林弘子

ORCインプラントクリニック大磯 院長 / ICD Fellow

01

【結論】オールオン4のメリットとリスクの正しい理解を

オールオン4は、4本のインプラントで全ての歯を支える画期的な治療法です。手術当日に食事ができるほど回復が早く、費用も抑えられるメリットがあります。しかし、インプラント周囲炎や脱落などのリスクも存在します。失敗を避け、長期的に快適な口腔環境を維持するためには、リスクを正しく理解し、CTや豊富な症例数、保証制度などを基準に信頼できるクリニックを選ぶことが極めて重要です。

インプラント治療のリスク一覧

術中リスク要注意
  • 出血
  • 神経損傷
  • 上顎洞穿孔
術後リスク経過観察
  • 感染
  • 腫れ・痛み
  • インプラント脱落
長期リスク定期管理
  • インプラント周囲炎
  • 上部構造の破損
  • 骨吸収
02

オールオン4とは?基本的な仕組みとメリット

オールオン4は、総入れ歯をお使いの方や多くの歯を失った方に対し、4本の歯科インプラントで片顎全ての人工歯を支える治療法です。最小限のインプラント本数で済むため、従来の方法に比べて手術による身体的負担や費用を大幅に軽減できる場合があります。手術当日に固定式の仮歯を装着できるため、すぐに食事や会話が可能になる点が大きなメリットです。骨の量が少ない難症例でも、インプラントを傾斜させて埋め込むことで骨移植を避けられる可能性があり、幅広い患者様に対応できます。

オールオン4のリスクと失敗——起きること・防ぐ方法・選ぶべきクリニックの基準 - セクション区切り
03

オールオン4の主なリスクと合併症

オールオン4には、他の外科手術と同様にリスクや合併症が伴います。代表的なものとして、インプラント周囲炎(インプラントの歯周病)、インプラントの脱落、神経損傷による麻痺、術後の感染、上部構造(人工歯)の破損、咬合不全などが挙げられます。あるシステマティックレビューでは、5年以上の追跡調査でインプラントの累積生存率は95%以上と報告されていますが、一方でインプラント周囲炎の発生率は患者単位で約10%との報告もあります[1]。これらのリスクは、術前の精密な診断、術者の技術、そして術後の適切なメンテナンスによって、その発生確率を下げることが期待できます。

— POINT

リスクを高める要因と予防策… … 次のセクションで詳しく解説します。

04

リスクを高める要因と予防策

オールオン4の成功率を下げ、リスクを高める要因には、患者様ご自身の生活習慣と、クリニック側の技術・設備の両方が関わります。具体的には、喫煙、コントロール不良の糖尿病、不十分な口腔衛生などが患者様側の要因として挙げられます。これらは血流を悪化させ、免疫力を低下させることで、インプラントと骨の結合を妨げたり、インプラント周囲炎を引き起こしやすくしたりします。予防策としては、術前からの禁煙、血糖値の安定、そして毎日の丁寧な歯磨きが不可欠です。クリニック側の要因としては、術者の経験不足や、CT等の精密検査設備の不備が挙げられます。これらは、不適切な位置へのインプラント埋入や神経損傷につながる可能性があります。

05

失敗しないためのクリニック選び5つの基準

オールオン4の成功はクリニック選びにかかっていると言っても過言ではありません。以下の5つの基準を参考に、慎重に検討しましょう。 1. CT・シミュレーション設備の有無: 安全な手術に不可欠な神経や血管の位置を3次元で正確に把握するため、歯科用CTは必須です。 2. 豊富な症例数: 医師の技術力は症例数に比例する傾向があります。特にオールオン4や、骨が少ない場合のザイゴマインプラントなど、難易度の高い治療の実績が豊富かを確認しましょう。 3. 静脈内鎮静法への対応: 手術への不安が強い方でも、眠っている間に治療が完了する静脈内鎮静法に対応していると、リラックスして臨めます。 4. アフターケア体制: インプラントを長持ちさせるには、定期的な専門的メンテナンスが不可欠です。清掃や噛み合わせのチェックを継続的に受けられる体制が整っているかを確認します。 5. 保証制度: 万が一の脱落や破損に備え、保証制度が明確に定められているクリニックを選ぶと安心です。保証期間や内容を事前に確認しましょう。

オールオン4のリスクと失敗——起きること・防ぐ方法・選ぶべきクリニックの基準 - セクション区切り
06

治療の流れ・期間・費用の目安

オールオン4治療は、初診相談からメンテナンスまで計画的に進められます。まず、カウンセリングで悩みや希望を伺い、CT等で精密検査を実施。そのデータに基づき、安全性と審美性を両立した治療計画を立案します。手術では、インプラントを埋入し、その日のうちに仮歯を装着します。手術時間は3時間程度が目安です。その後、インプラントと骨が結合する約3〜6ヶ月の治癒期間を経て、最終的な人工歯を取り付けます。費用は、片顎あたり2,200,000円(税込)からが目安となります。骨の量が著しく不足している場合に適用されるザイゴマインプラントを追加する場合は、1本あたり約440,000円(税込)が別途必要になる場合があります。

— POINT

セカンドオピニオンの重要性… … 次のセクションで詳しく解説します。

07

セカンドオピニオンの重要性

オールオン4は高度な技術を要する自由診療であり、クリニックによって治療方針や費用、医師の経験値が大きく異なります。最初に相談したクリニックの方針に疑問や不安を感じた場合、すぐに決断せず、別の専門医の意見を聞く「セカンドオピニオン」を積極的に活用しましょう。複数の視点から情報を得ることで、ご自身の症状や希望に最も合った治療法を客観的に判断できます。費用やリスク、治療後の見通しなど、多角的に比較検討することが、後悔のない選択につながります。当院のような実績豊富な施設でセカンドオピニオンを受けることで、より納得感の高い治療計画を立てる一助となる可能性があります。

FAQ

よくある質問

Qオールオン4の成功率はどのくらいですか?

A

近年の研究報告によると、オールオン4のインプラントの累積生存率は5年以上の追跡調査で95%以上と非常に高い水準にあります。ただし、これは適切な手術とメンテナンスが行われた場合の数値です。成功率を維持するためには、信頼できるクリニック選びと、治療後の定期的な検診が不可欠です。

Q手術中の痛みはありますか?

A

手術は、局所麻酔や静脈内鎮静法を用いて行うため、術中に痛みを感じることはほとんどありません。静脈内鎮静法を用いると、うたた寝をしているようなリラックスした状態で手術が完了します。術後は、処方される痛み止めでコントロールできる程度の痛みが数日続く場合があります。

Q喫煙者でも治療を受けられますか?

A

喫煙は血流を阻害し、インプラントと骨の結合を妨げるため、インプラント治療の成功率を著しく低下させるリスク因子です。可能であれば、治療を機に禁煙されることを強く推奨します。クリニックによっては、喫煙者への治療を断る場合や、特別な同意書が必要な場合がありますので、事前の相談が重要です。

Qメンテナンスはどのくらいの頻度で必要ですか?

A

インプラントを長持ちさせ、インプラント周囲炎を予防するために、定期的なプロフェッショナルケアが不可欠です。通常、3〜6ヶ月に1度の頻度で来院いただき、専門的なクリーニングや噛み合わせのチェックなどを行います。ご自身の口腔内の状態によって頻度は異なりますので、担当医の指示に従ってください。

Q保険は適用されますか?

A

オールオン4は自由診療(自費診療)のため、公的医療保険は適用されません。ただし、医療費控除の対象にはなります。医療費控除とは、年間の医療費が一定額を超えた場合に、所得税の一部が還付される制度です。詳しくは国税庁のウェブサイトをご確認ください。

Qザイゴマインプラントとは何ですか?

A

ザイゴマインプラントは、上顎の骨が著しく不足している場合に用いられる特殊なインプラントです。一般的なインプラントよりも長く、頬骨(ザイゴマ)に固定することで、骨移植をせずにインプラント治療を可能にします。高度な技術を要するため、対応できるクリニックは限られます。

Q治療後の食事で気をつけることはありますか?

A

手術当日から仮歯で食事が可能ですが、インプラントと骨がしっかりと結合するまでの数ヶ月間は、硬いものや粘着性の高い食べ物は避ける必要があります。おかゆやスープ、豆腐など、柔らかい食事から始めて、徐々に通常の食事に戻していくのが一般的です。

Q保証期間はどのくらいですか?

A

保証期間や内容はクリニックによって大きく異なります。一般的には、インプラント本体に5〜10年、上部構造(人工歯)に2〜5年程度の保証を設けている場合が多いです。ただし、定期メンテナンスの受診が保証の条件となることがほとんどですので、契約時に詳細を必ず確認しましょう。

参考文献・出典

  • [1]Pezzini, G., et al. (2021). The All-on-4 concept for the rehabilitation of the edentulous jaw: a systematic review of the literature. Clinical Oral Implants Research, 32(S22), 331-353.
  • [2]Koutouzis, T., & Wennström, J. L. (2007). Prevalence, extent, and severity of peri-implant mucositis and peri-implantitis. Journal of Clinical Periodontology, 34(10), 867-873.
  • [3]Malo, P., et al. (2011). A longitudinal study of the survival of All-on-4 implants in the mandible with up to 10 years of follow-up. Journal of the American Dental Association, 142(3), 310-320.

記事監修

東海林弘子 院長

東海林弘子(しょうじ ひろこ)

ORCインプラントクリニック大磯 院長

資格・所属学会

歯科医師ICD Fellow(国際歯科学士会)厚生労働省臨床研修医指導医日本口腔インプラント学会会員国際歯周内科研究会認定医日本アンチエイジング歯科学会理事

学歴

昭和医科大学歯学部卒業

公開日:2026.01.30最終更新日:2026.03.22読了時間:10分

※本記事は医療広告ガイドラインに準拠して作成しています。治癒を保証するものではなく、治療効果には個人差があります。
詳しくはカウンセリング時にご説明いたします。

この記事をシェア

CONSULTATION

治療について相談する

記事を読んで気になることがございましたら、お気軽にご相談ください。

治療について相談する

記事を読んで気になることがございましたら、お気軽にご相談ください。

相談だけでも構いません。お気軽にどうぞ。