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歯周病と全身疾患の関係——心臓病・糖尿病・認知症・早産リスクと口腔内細菌の深いつながり
歯周病
公開:2026.03.3110分

歯周病と全身疾患の関係——心臓病・糖尿病・認知症・早産リスクと口腔内細菌の深いつながり

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東海林弘子 院長

監修:東海林弘子

ORCインプラントクリニック大磯 院長 / ICD Fellow

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【結論】この記事の要点

歯周病は「口の中の病気」にとどまりません。歯周病菌が産生する炎症性物質が血流に乗って全身を巡り、動脈硬化・心筋梗塞・脳卒中のリスクを約1.5〜2倍に高めるという報告があります。糖尿病とは互いに悪化させ合う関係にあり、歯周病治療によってHbA1cが改善したという研究結果も出ています。妊娠中の歯周病は早産・低体重児出産のリスクを約7倍に高めるとの報告もあり、口腔の健康管理は全身の健康に直結しています。

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歯周病が全身に影響するメカニズム

歯周病は、歯と歯肉の間(歯周ポケット)に繁殖した細菌による慢性の感染症です。歯周ポケットが深くなると、その内壁の潰瘍面積は手のひらほど(約50〜70cm²)にもなります。この傷口から歯周病菌やその産生する炎症性物質(LPS、TNF-α、IL-6など)が血流に入り込み、全身の臓器へ到達します。こうした「菌血症」や「慢性炎症」が、さまざまな全身疾患の発症・悪化に関わっているのです。

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歯周病と心臓病・脳卒中の関係

歯周病菌が産生する炎症性物質は血管内皮を傷つけ、動脈硬化を促進します。中等度以上の歯周病がある方は、心筋梗塞のリスクが約1.5倍、脳卒中のリスクが約2.8倍に上昇するとの報告があります。動脈硬化のプラーク(血管内の沈着物)から歯周病菌(P. gingivalisなど)のDNAが検出された例もあり、口腔内の感染コントロールが心血管疾患の予防にもつながると考えられています。

疾患歯周病によるリスク上昇メカニズム
心筋梗塞約1.5倍炎症性物質による動脈硬化促進
脳卒中約2.8倍血管内皮障害・血栓形成
感染性心内膜炎約2倍菌血症による心臓弁感染

※費用は医療機関により異なります。上記は一般的な目安です。

— POINT

歯周病と糖尿病の双方向関係… … 次のセクションで詳しく解説します。

04

歯周病と糖尿病の双方向関係

歯周病と糖尿病は、互いに悪化させ合う関係にあります。高血糖状態は免疫機能を低下させて歯周病を悪化させ、歯周病の慢性炎症はインスリン抵抗性を高めて血糖コントロールを難しくします。注目すべきは、歯周病治療を行うことでHbA1cが平均約0.4%改善したというメタアナリシスの結果です。これは糖尿病治療薬を1剤追加した場合と同程度の効果に相当します。糖尿病をお持ちの方にとって、歯周病の管理は治療の一環と言えます。

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歯周病と認知症・アルツハイマー病の関係

近年、歯周病と認知症(特にアルツハイマー病)の関連が注目を集めています。九州大学の研究では、歯周病菌P. gingivalisが産生するタンパク質分解酵素(ジンジパイン)がアルツハイマー病患者の脳から検出されました。歯周病菌が血流を介して脳に到達し、アミロイドβタンパク質の蓄積を促す可能性が指摘されています。歯周病のある方はそうでない方に比べ、認知症の発症リスクが約1.7倍高いというメタアナリシスもあり、口腔ケアは認知症予防の観点からも見過ごせません。

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歯周病と妊娠・早産リスク

妊娠中の方にとって、歯周病は特に注意が必要です。妊娠中はホルモンバランスの変化で歯肉が炎症を起こしやすくなります(妊娠性歯肉炎)。歯周病の炎症性物質が子宮の収縮を促し、早産・低体重児出産のリスクを約7倍に高めるという報告があります。これは飲酒や喫煙よりも高いリスク倍率です。妊娠前・妊娠初期の歯周病検査と治療が強く推奨されます。当院では、妊娠中の患者さまにも安全に配慮した歯周病検査・治療を行っています。

— POINT

歯周病とその他の全身疾患(誤嚥性肺炎・骨粗しょう症・関節リウマチ)… … 次のセクションで詳しく解説します。

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歯周病とその他の全身疾患(誤嚥性肺炎・骨粗しょう症・関節リウマチ)

歯周病の影響は上記にとどまりません。高齢者に多い誤嚥性肺炎は、口腔内の細菌が誤嚥によって肺に運ばれることで発症します。口腔ケアの徹底により、誤嚥性肺炎の発症率を約40%低減できたというデータもあります。骨粗しょう症の方は歯槽骨の吸収が進みやすく歯周病が悪化しやすいこと、関節リウマチと歯周病に共通の炎症メカニズムがあることも報告されています。

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全身の健康を守るための歯周病治療

歯周病治療は、歯を守るだけでなく全身の健康を守ることにもつながります。当院では、国際歯周内科学研究会認定医・東海林弘子院長による科学的根拠に基づいた歯周病治療を提供しています。位相差顕微鏡検査とリアルタイムPCR検査で原因菌を特定し、最適な抗菌剤・抗真菌剤を処方する「現代医学の力で治す歯周病治療」です。歯周病が気になる方、全身疾患をお持ちの方は、まずはお気軽にご相談ください。→ 歯周病治療の詳細はこちら

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治療のリスク・副作用・費用について

当院は自費専門クリニックです。治療内容:位相差顕微鏡検査・リアルタイムPCR検査による原因菌の特定、抗菌剤・抗真菌剤の内服による内科的除菌治療。費用:歯周内科治療パック¥38,500(税込)〜。リスク・副作用:抗菌剤による胃腸障害(胸やけ・吐き気・下痢)、アレルギー反応がまれに生じることがあります。重症度により内科的治療だけでは十分な改善が得られない場合があります。治療期間:約1〜2ヶ月。当院は自費専門クリニックです。→ 費用の詳細はこちら

FAQ

よくある質問

Q歯周病があると心臓病になりやすいのですか?

A

中等度以上の歯周病がある方は、心筋梗塞のリスクが約1.5倍高まるとの報告があります。歯周病菌の炎症性物質が動脈硬化を促進するためです。

Q糖尿病と歯周病は関係がありますか?

A

はい、互いに悪化させ合う関係にあります。糖尿病は歯周病を悪化させ、歯周病は血糖コントロールを難しくします。歯周病治療によりHbA1cが平均約0.4%改善したというデータがあります。

Q妊娠中の歯周病は赤ちゃんに影響しますか?

A

妊娠中の歯周病は、早産・低体重児出産のリスクを約7倍に高めるとの報告があります。妊娠前・妊娠初期の歯周病検査・治療をお勧めします。

Q歯周病の治療で全身疾患のリスクも下がりますか?

A

歯周病治療により口腔内の感染・炎症をコントロールすることで、全身の炎症マーカーが低下することが確認されています。特に糖尿病の血糖コントロール改善は複数の研究で実証されています。

参考文献・出典

  • [1]Sanz, M., et al. (2020). Periodontitis and cardiovascular diseases: Consensus report. Journal of Clinical Periodontology, 47(3), 268-288.
  • [2]Lalla, E., & Papapanou, P. N. (2011). Diabetes mellitus and periodontitis: a tale of two common interrelated diseases. Nature Reviews Endocrinology, 7(12), 738-748.
  • [3]Dominy, S. S., et al. (2019). Porphyromonas gingivalis in Alzheimer's disease brains: Evidence for disease causation and treatment with small-molecule inhibitors. Science Advances, 5(1), eaau3333.
  • [4]Offenbacher, S., et al. (2006). Periodontal infection as a possible risk factor for preterm low birth weight. Journal of Periodontology, 67(10), 1103-1113.
  • [5]日本歯周病学会「歯周病と全身の健康」

記事監修

東海林弘子 院長

東海林弘子(しょうじ ひろこ)

ORCインプラントクリニック大磯 院長

資格・所属学会

歯科医師ICD Fellow(国際歯科学士会)厚生労働省臨床研修医指導医日本口腔インプラント学会会員国際歯周内科研究会認定医日本アンチエイジング歯科学会理事

学歴

昭和医科大学歯学部卒業

公開日:2026.03.31最終更新日:2026.03.31読了時間:10分

※本記事は医療広告ガイドラインに準拠して作成しています。治癒を保証するものではなく、治療効果には個人差があります。
詳しくはカウンセリング時にご説明いたします。

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